|No.28|デザイナーベビーが誕生するかも知れない、という話

 今年も我が家にたくさんの年賀状が届いた。その中には遠く離れた友人や昔の仲間から届いたものもあった。

もう10年くらい顔を合わせていない人もいる。もちろん、こういう時代だからfacebookやTwitterといったSNSで簡単につながることはできる。それでも、年に一度、近況報告を兼ねて年賀状のやり取りをするという昔ながらの文化が僕は好きだ。

 

 さて、年賀状というと家族で撮った写真を載せている人が結構多い。絶対に今まではやって来なかった僕も、今年の年賀状は結婚報告ということもあり、人生で初めて家族の写真を使った年賀状をつくった。僕の話は置いておいて、もらった年賀状の話に戻ろう。昔の同僚2人から、新たな赤ちゃんの写真が載った年賀状が届いていた。20代の頃は、「正直、他人の赤ちゃんなんてどうでもいいや」と思っていたが、この歳になると「いいなあ」とつい見とれてしまう。30代というのはそういう年齢だ。君達もあと10数年したら分かると思う。

 

 自分の子どもってどんなだろう、と想像してみる。もちろん、ヒトという生き物は自分一人で子どもをつくることはできない。だから、当然、自分以外の要素も入ってくる。もうちょっと背が高いといいな、とか、声の大きさはもう少しおとなしくてもいいな、とか様々な想像(むしろ妄想?)が膨らんでくる。ただ、どれだけ期待したとしても、最終的には運命に任せるしかない。それが子どもというものだ。「男の子がほしい」とか「かわいい女の子がいい」とかいろいろ思っていても、性別すらコントロールできない。それが昔からの子ども観だった。

 

 ところが、時代は変わった。SFの中でしかあり得なかった「デザイナーベビー」が誕生しそうな気配だ。詳細は別紙の新聞記事を読んでもらうとして、技術的には「理想の子ども」を手に入れる条件がだいぶ揃ってきているのだ。生命を扱うことについては昔から様々な倫理観というものがあるので、すぐに実現するとは思わない。でも、こういう時代だからこそ、これから子どもをつくる(かもしれない)君達にはそういう知識も持っていてほしいと願う。

 

 さて、そんなSF世界を予言した映画がある。1997年に製作された「ガタカ(GATTACA)」だ。近未来的な設定にはなっているものの、すぐにでも実現しそうな世界がこの映画では描かれている。以下に、Amazonのレビューを掲載しておく。興味のある人は、ぜひ一度観てほしい。自分の中の生命観が変わるかもしれない。

 

ガタカ

出演: イーサン・ホーク, ユマ・サーマン

監督: アンドリュー・ニコル

時間: 106 分

 遺伝子工学の発達によって優秀な遺伝子を組み合わせて生まれた「適性者」が支配し、人間の生活も固定化されてしまった未来世界。そんな折り、自然出産で生まれた「不適性者」のヴィンセント(イーサン・ホーク)は、宇宙飛行士になる夢をかなえるため、遺伝子適性をごまかして宇宙局「ガタカ」へ入社。しかし、ある日社内で殺人事件が起きて、ヴィンセントが犯人と疑われてしまい…。 

 

   DNA優先の管理未来社会の中で、夢を追い求める青年の苦悩と希望を描いたSF青春映画。ヒロインにユマ・サーマン、ほかジュード・ロウ、アラン・アーキン、アーネスト・ボーグナインなどキャストも豪華。監督はニュージーランド出身の新鋭で『トゥルーマン・ショー』の脚本で注目されたアンドリュー・ニコル。(的田也寸志)